多汗症の治療として、一般に挙げられているのは、
・制汗剤(デオドラント)
・内服薬
・精神療法
・ボトックス注射
これらの4種類の多汗症の治療法です。
一つひとつの特徴を見てみますが、それぞれの効果があるものや個人によって効果があまりないものなどさまざまです。
制汗剤(デオドラント)
まずは、一般の人がまず多汗症の対策として考えるのが、汗の量を抑えることを目的にしたデオドラントです。
特に、「塩化アルミニウム」が入った、制汗剤であれば、ある程度の汗を抑える効果があります。ただし、この塩化アルミニウムの副作用として、かゆみやかぶれに悩まされる人が少なくありません。
内服薬による多汗症治療
汗の量は、交感神経の作用によって左右されます。
そのため、交感神経の働きを抑えることで汗の量を調整しようというのが内服薬の役目です。
ただ、制汗剤(デオドラント)と同様に副作用があり、抗コリン製剤などの内服薬の場合、排尿障害などになるケースがあるため注意する必要があります。
精神療法による多汗症治療
緊張しやすい。
不安になりやすい。
そういう精神的なことが問題となり多汗症になっている人の場合には、精神療法によって多汗症の治療を行なうことがあります。
専門医によるカウンセリングによって、不安に思うことや緊張を感じる時の対処法を考えていくことになりますが、かなりの費用と期間がかかるケースが少なくありません。
ボトックス注射による多汗症治療
対処療法ですが、神経を局所的に麻痺させて、汗の量を抑えようというのがボトックス注射による多汗症治療です。
神経を麻痺させるボツリヌス菌を皮下注射して発汗を抑制することになりますが、ボトックス注射による効果は永久的ではなく、半年から1年ほどです。
顔の汗を抑えるために、顔にボトックス注射をした場合には、顔が無表情になってしまうという副作用に悩む人もいます。
このコラムでは、一般的に考えられている主な多汗症の治療方法を紹介しましたが、それぞれに一長一短があります。
自分のケースでは、どのような多汗症の改善方法があるのかを納得できるまで調べ上げる。
このことが、多汗症治療においても必要なことなのです。